沖縄出身LGBTの牧師

私のバックボーンはキリスト教だと思っている。

でも、処女懐胎(マリアが聖霊によってイエスを身ごもった)奇跡、身体の蘇り(死んで最後の審判があって、身体ごと復活すること)は信じられない。

死んでそれっきりということはなくて、亡くなった父母、祖父母、知人友人は今も私を導いてくれる。

それが復活だと思っている。

 

それに加えて、教会は日々の精神的な疲れを癒すための場所であるだけであってはならない、この世を少しでも神様の国に近づけるよう努力しなければいけない、なんて思っていたものだから牧師とはよく口論しました。

最近では、誰かに丸ごと私を受け入れてもらおう、なんて無理なんだからイエスに寄り添ってもらえれば幸せと思ってます。

 

日本キリスト教団の教会の運営は総会で牧師を任命したりで、牧師もたいへんそうだ。

 

キリスト教から身についたこと。

弱者に寄り添う。

分かち合う。

 

だと思う。

 

この前の牧師は北海道から単身赴任の70歳くらいの牧師。

聖交会の牧師だったが在日コリアンの女性と結婚したら追い出されて、川崎の土手教会(通称)の関田先生に拾われて日本キリスト教団の牧師となったひと。

部屋にチェゲバラの写真を飾っているなんて教えてくれました。

聖交会も今ではこんなことないでしょうが。

 

そして今の牧師は沖縄出身で、日本キリスト教団の牧師として初めてLGBTであることをカミングアウトして牧師に任命されたひと。

どちらも有名人らしいので、知っている方もいるでしょう。

 

ブログ見ると、聖書は同性愛を禁じているのに牧師に任命するなんて、と言っている牧師もいる。

 

米軍基地の70%を抱える県の出身であり、LGBTでもあるというのは苦労してアイデンティティを確立しなければならなかったことでしょう。

 

二人の牧師ともに、イエスの出身地ナザレはイスラエルの北部にあるため、異民族との接触も多い。

マリアは異民族か警備のローマ兵にレイプされた可能性がある。ことを荒立てると仕返しされるから、ヨセフはそのままマリアと結婚した、と仮説を立てる。

ヨセフって偉い人だ。

エスには弟たちもいる。

 

沖縄出身の牧師は、米兵によるレイプ事件が頻発する沖縄みたいだと言う。

私も聖霊によって妊娠したというのは、そうした苦難によるものと考えると納得できるのだ。

 

教会が在日コリアンLGBTというマイノリティに寄り添わないでどうするのだ!

「黄色いベスト」初の全国会議

日本の主要メディアは 黄色いベスト運動=暴徒

27日にマクロン大統領支持者が「赤いスカーフ」運動を結成し、1万人がパリでデモに参加 という報道が主なのだけれど、もう少し掘り下げて考える必要がある。

前回ブログに書いた時から状況が変化した

 

以下は某紙パリ特派員の報告である。

 

「黄色いベスト」運動は27日までの2日間に東部ムーズ県で初の全国会議を開催した。 400人の活動家が経験を交流し、今後の方向性を話し合った。

「黄色いベスト」運動は自然発生的なものなので、さまざまな思想信条を持つ人たちの集合体のため、不一致点も多い。

討論の結果、代表を置かないことにした。 27日にアピールが採択され、「高価で不安定で貧しい生活に反対し」「尊厳ある生活を求める」とし、「富を分かち合い」「格差社会を解消しよう」具体的には「賃金や年金の即時引き上げ、居住・医療・教育の無条件の権利、すべての人の無償の公共サービス」などを要求した。

 

また、一部の過激派の破壊行動を口実に治安部隊のゴム弾発砲、大量拘束に抗議している。

 

「黄色いベスト」運動がフランスのEU脱退に向かうのではないか、という懸念材料もある。

 

富裕層による富の独占、金持ち優遇税制による格差社会に庶民が苦しめられているという構図は多くの国に共通している。

 

今後も「黄色いベスト」運動から目を離すことはできない。

大坂なおみ選手と一部日本人のナイーヴさ

大坂なおみ選手、おめでとう! サーブに加えて、すばらしいラリー、ショット、あきらめない強さ! 正直言って、準決勝までの戦いぶりを見て、決勝は「ここまで頑張ったし、まだ若いのだから、クビトバ選手に負けても構わない。 悔いのないようにネ」 なんて思いながら見ていたら、見事優勝!!

 

ナイーヴって純粋だとかって意味ではなく、世間知らずってこと。 大坂選手が謙虚なのは日本人だからとか言われたって困るよ。 体育会系クラブはパワハラの巣窟みたいだし。

 

大坂選手の英語のスピーチを聞いていると、謙虚ではあるけれど謙遜はしていない。 対戦相手やら回りの人たちへのリスペクトが基本になっている。 そのうえで、自分自身の考えは迎合することなく、きちんと述べている。

 

ハイチ人の父と日本人の母の娘で大坂に生まれてアメリカで育ったというマルチレイシャル、でも「私は私よ」と言う。

日本に住みにくくなった原因の一端かもしれない祖父に 「おじいちゃん、お誕生日おめでとう」と言う。 両親の育て方が良かったのかもしれない。 恨みつらみを聞かされて育ったならば、大坂選手みたいな人にはならなかっただろう。

でもそれは日本人とか関係ない。

 

それから、ホワイトウォッシュ問題を浮き彫りにした日清食品のアニメCM。 getの意味もtannedの意味も正確に翻訳していなかった。 これは英語力の問題だけではないだろう。 文化的背景、人権に鈍感なせいだ。

 

優勝の翌日の記者会見でも、結構難しい質問に「日本語で答えて下さい」という記者の言葉に「英語で答えます」と「英語でいいですか」とも言わずにいたのは多くの人が言うようにカッコ良かった!

 

大坂選手が日本国籍を選ぼうとアメリカ国籍を選ぼうとどっちでもいい。 ジュニア選手だった時、援助してくれたのは日本の企業だったので日本人選手として活躍しているけれど、それが無理を強いるのであればアメリカ国籍を選べばいい。

 

彼女のくぐもったような、唇も口蓋もあまり動かさないでしゃべる英語は若者の英語だそうだ。

なんだか子守歌みたいで気持ちいい!

ベルサイユからのメール

パリ時間21日、ベルサイユにマクロン大統領がやってきた。

厳戒体制が敷かれ、マシンガンを持った警官隊が警備に当たった。

当日はマクロンルノーのCEOとベルサイユ宮殿を借りて会食をしたそうだ。

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マクロン大統領会食の晩のベルサイユ

 

マシンガンを持った警官隊は黄色いベスト運動でもデモ隊の鎮圧に一役かっていた。

 

海外メディアによると、警官隊のなかにも「超過勤務手当がでない」とか不満がでているようだ。

黄色いベスト運動には地方で地道に一部の富裕層による富の独占に反対している人たちもいるけれど、ルペン率いる拝外的極右政党支持者もいて、どういう方向へ向かうのか、いまだに不鮮明なまま継続している。

大きな変化が起きる時、軍隊やら警官隊の民衆側への寝返りが起きるものだけれど、黄色いベスト運動は何が正義なのか見分けるのが難しい!

読書「資本主義の終焉と歴史の危機」水野和夫

「資本主義の終焉と歴史の危機」 水野和夫

               集英社新書

去年の年末から株価は急落して、また戻りながらも低空飛行を続けている。 米中関係の悪化のせいだとか言われているが、果たしてそんなに短期的なものだろうか?

この本が書かれたのは2014年3月、同年7月には9刷を重ねた大ベストセラーだ。

著者は三菱UFJスタンレーモルガン証券チーフエコノミストを務めた後、日本大学で教鞭をとっている水野和夫氏だ。

 

新書のなかには年数を経るうちに色褪せてゆくものが多いのだけれど、この本は日本と世界の進路を考える恰好の問題を提起している。

 

概要

利潤を生み出さなくなったとき、つまり市場の拡大が周辺に達して資源や労働力を安く買い叩くことができなくなった時、資本主義は終わると述べている。

それは、すでに1970年代に始まっており、その後電子空間の中に新しい市場を開拓した。 そして、3年ごとにバブルを繰り返しながら延命しているのが現在の状況だ。

 

人類史上ずっとゼロ成長の時代が続き、利子を付けるというのは「神ならぬ人間が時間も支配する能力を持った」ということで、長い16世紀を経て資本主義の時代が始まった。

経済は成長するのが当たり前と考えられている時代。

 

そして人類は再び成長のない時代に突入しようとしている。 その産みの苦しみの時代が長い21世紀だ。

と同時に覇権は陸の国、スペイン、ポルトガルから海の国、イギリスへと移っていった。

これはどういうことだろうか? つまり、自国内に市場を閉じ込めざるをえなかったスペイン、ポルトガルグローバル化東インド会社まで進出したイギリスに負けたということだ。

 

今度は逆のことが起きる。 グローバル化ではなく、地域共同体の時代がやってくるということだろう。

水野和夫氏は、EUに希望を抱いているようだけれど、この本が書かれたのはギリシャ金融危機後ではあるが、移民問題Brexitなどが起こる前のことだ。

 

今の時代に、成長神話を信じるのは愚かなことだ。 ゼロ成長、ゼロ金利の時期が長く続いている日本こそがクラッシュ(墜落)ではなく、ソフトランディングをして定常性経済へ向かう可能性を秘めている。 日本に続いてドイツがほぼ国債金利ゼロに近づいている。

 

資本主義の後どのような時代が来るのか分からないが、成長を信じるのはやめよう。

 

課題

①クラッシュによって資本主義が終わった場合、近代市民社会が育んできた、民主主義、人権、平等などの価値が崩壊する可能性がある。

②地域共同体としての東アジアの安定化のために、中国、朝鮮半島との関係修復が必須である。

③強欲な富裕層は、同朋の中産階級の富を収奪し格差を広げている。 これも市場の拡大の一種だろう。

などなど、今後の日本および世界を考えるのに示唆に富んだ本だと思う。

お正月の花を活ける

生協から花材が届いた。

葉牡丹、南天、松、菊

花器はオーストリア航空機の機内で買ったボヘミアングラス。

黄土色の肌に金色で蔦と蔓が描かれていて、まるでクリムトの絵のようだ。

私の生け花はお見せするレベルではないので、花器だけ写真を撮ろうと思ったけれど、茎ばかり写って失敗!

お正月過ぎたらお見せします。

 

三浦瑠璃の論文を読んでみた

娘によると、今年一番嫌われた女は三浦瑠璃だそうだけれど、まだそこまでは行っていないようだ。

 

彼女は自民党本部から8万円、山口県連から54万円の講師料の名目で金銭授受があったそうだ。(リテラによる)

 

あのいやらしい態度とでたらめ言説、根拠のない自信はどこからくるのだろうか?

さぞや立派な論文を書いたに違いない、と思って彼女の論文を読んでみた。

第一回国際政治.外交論文コンテストで自民党総裁賞を受賞した論文だ。

 

PDF画面なので字数は正確に分からないけれど、3ページ半の大学学部生のレポートみたいな感想文。

 

日本はアジアのなかで特殊な優れた国として国際貢献を考えるべきだ、で終わり。

 

国際政治学者の書く論文ではないだろうが。

 

引用文献、参考資料の記載もない。

 

これからこの賞を貰う研究者のみなさん、恥ずかしいから辞退したほうがいいですよ。→余計なお世話

 

農学部出身のみなさん、(彼女は学部は農学部)日本の農業の壊滅状態を救うために頑張って欲しいのに、理系のなかでは文系ぽいのかな、農業と離れたところで活躍の方が多くて残念です。

 

グローバル経済のなかで国民の食をどう守るか?

といったテーマこそ私のみならず、多くの日本人が待っているものだ。

もう、地道に取り組んでいる人はいるんだろう。

 

こんなペラペラ論文書いてないで、もっと世のため人のためになることして下さい。