大坂なおみ選手と一部日本人のナイーヴさ

大坂なおみ選手、おめでとう! サーブに加えて、すばらしいラリー、ショット、あきらめない強さ! 正直言って、準決勝までの戦いぶりを見て、決勝は「ここまで頑張ったし、まだ若いのだから、クビトバ選手に負けても構わない。 悔いのないようにネ」 なんて思いながら見ていたら、見事優勝!!

 

ナイーヴって純粋だとかって意味ではなく、世間知らずってこと。 大坂選手が謙虚なのは日本人だからとか言われたって困るよ。 体育会系クラブはパワハラの巣窟みたいだし。

 

大坂選手の英語のスピーチを聞いていると、謙虚ではあるけれど謙遜はしていない。 対戦相手やら回りの人たちへのリスペクトが基本になっている。 そのうえで、自分自身の考えは迎合することなく、きちんと述べている。

 

ハイチ人の父と日本人の母の娘で大坂に生まれてアメリカで育ったというマルチレイシャル、でも「私は私よ」と言う。

日本に住みにくくなった原因の一端かもしれない祖父に 「おじいちゃん、お誕生日おめでとう」と言う。 両親の育て方が良かったのかもしれない。 恨みつらみを聞かされて育ったならば、大坂選手みたいな人にはならなかっただろう。

でもそれは日本人とか関係ない。

 

それから、ホワイトウォッシュ問題を浮き彫りにした日清食品のアニメCM。 getの意味もtannedの意味も正確に翻訳していなかった。 これは英語力の問題だけではないだろう。 文化的背景、人権に鈍感なせいだ。

 

優勝の翌日の記者会見でも、結構難しい質問に「日本語で答えて下さい」という記者の言葉に「英語で答えます」と「英語でいいですか」とも言わずにいたのは多くの人が言うようにカッコ良かった!

 

大坂選手が日本国籍を選ぼうとアメリカ国籍を選ぼうとどっちでもいい。 ジュニア選手だった時、援助してくれたのは日本の企業だったので日本人選手として活躍しているけれど、それが無理を強いるのであればアメリカ国籍を選べばいい。

 

彼女のくぐもったような、唇も口蓋もあまり動かさないでしゃべる英語は若者の英語だそうだ。

なんだか子守歌みたいで気持ちいい!