映画「ヒロシマモナムール」邦題「二十四時間の情事」

今日は広島に原爆投下されて73年目の記念日。

アランレネ監督の最初の長編映画、脚本はマルグリットデュラス。

日仏合作映画で1959年の作品。

広島で被曝体験をした男(岡田英次)とフランス、ヌヴェールでドイツ人の青年と恋に落ちたため監禁され蔑まれた過去を持つフランス人女性(エマニュエルリヴァ)のたった一日の恋。

ヒロシマわが愛」だったはずの邦題が「二十四時間の情事」などという間抜けな題に変わってしまった。

アメリカへの配慮と考えられる。

最近では「ヒロシマモナムール」で公開されることが多いそうだが。

主人公2人がとても魅力的だ。

「日本はクールだ」か「出っ歯で品性のない日本人」に描かれることが多いのだけれど、日本人もフランス人も戦争の悲劇の前では同じだ、というメッセージが伝わってくる。

女が広島を去る前に街をさまよう場面も素晴らしい。GYAOで最近観たのだけれど、忘れられない作品となった。

エマニュエルリヴァはその後あまり派手な活躍は伝わってこないけれど、映画撮影の際カメラで撮った写真が見つかって数年前に日本で写真展を開催したそうだ。(2008年)

誠実な人柄が偲ばれる。2017年に亡くなった。

岡田英次も世界に誇れる日本のインテリ男性を演じている。

ちなみに岡田英次はフランス語が話せないにもかかわらず、吹き替えなしでフランス語を駆使している。

 


二十四時間の情事(字幕版) - YouTube