マルクスヴォルフによるバイオリン公開レッスン

冬はスキー場となる天狗山ゲレンデが、8月17日から30日まで「草津国際音楽アカデミー&フェスティバル」の事務局および練習場となる。

 

24日にマルクスヴォルフによるバイオリンの公開レッスンがあったので、聞きに行った。

各楽器の公開レッスンがあり、マスタークラスからはプロとして活躍している若手も輩出している。

 

生徒は音大生が主で3人。それぞれ45分。

私にとっては、良い演奏を聞き分けるという意味しかないのだけど。

 

ブォルフ先生は演奏中は愛想が良いとは言えないけれど、とても優しく丁寧な教え方で、生徒のプライドを尊重していた。

 

「先生から習った通りに弾けば良いというわけではないのですよ。自分で判断して下さい。私もいろいろな方の演奏を聞き参考にしています。

名演奏と言われたものでも、私の解釈と違うものもありました」

「あなたの先生が私のレッスンを受けて演奏法が変ったことをとやかく言わないといいですが。

楽家には嫉妬心がつきものですからね」

「半分は頭で考えて、あとはリンパ系の流れに従って動いて下さい。

ベートーヴェンのバイオリン協奏曲ニ長調作品61は、鳥が低空から大空へ舞い上がってゆくイメージで弾き始めて下さい」

など、貴重な教えが満載でした。

 

ピアノ伴奏者が通訳しながら演奏してました。お疲れ様です。

公開レッスンの聴講は¥1300

マスタークラスの聴講生がわざわざミュンヘンのヴォルフ先生のところまで行くことも多々あるそうです。

 

そうした関係が「草津国際アカデミー&フェスティバル」を支えているのだろうとつくづく思った次第です。毎年来草して下さる演奏家がほとんどですから。

 

Markus Wolf

ウィーン交響楽団バイエルン国立歌劇場管弦楽団首席コンサートマスター、ソロ活動を経て現在ミュンヘン音楽大学教授


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